旧ページにて掲載していたインタビュー記事を転載いたします。
イベント司会やラジオパーソナリティとして、北九州を中心に活躍されている北川あかねさんに「声のお仕事」にまつわるお話をお聞きいたしましたのでご紹介いたします。
声のお仕事を始めたきっかけを教えてください
前の勤め先で工場見学の案内の仕事をさせていただいたことがきっかけです。実は、人前で話すのが得意ではなかったのでその部署に異動になったときには正直どうしようかと思っていました。
異動してからは、先輩方の見様見真似で始めてみたのですが、いざやってみると少しずつ慣れてきて、お客様の反応がダイレクトにわかるようになってきたのです。
そこから、「もっとお客様にもっとうまく伝えたい」「お客様に楽しんでいただきたい」という気持ちがどんどんあふれてきました。そして、話の技術を学ぶために仕事を続けながら福岡市にあるアナウンススクールに通い始めました。
そこから、声のお仕事により魅力を感じ、2016年12月よりプロを目指して独立し、司会の仕事を始めました。
例えば、イベントであればイベントに出演される方、結婚式であれば新郎新婦が主役で、司会者は表に出ているけれど裏方代表のようなものです。縁の下の力持ちとして、たくさんの方に心地よくいてほしいという思いと、お客様が喜んでくださった時の反応がダイレクトに返ってくることがとてもうれしく、このお仕事をやりたいという気持ちで突き進んできました。
当初は得意でない仕事であったとのことですが、お客様の反応にまで目が行き届くようになったターニングポイントは何ですか?
たくさん失敗したことです。
工場見学案内の仕事を続けているうちに、性別や年齢などお客様個人個人によって同じ説明に対しても全然反応が違うので、シナリオ通りではうまくいかないことが分かってきました。
そこで、お客様に合わせて話すスピードを変えたり、説明を変えてみたり色々と工夫をするようになりました。
お客様に笑顔で帰っていただくことが何よりの喜びで、これは司会のお仕事においても変わっていません。
声のお仕事の魅力を感じたエピソードを何かひとつ紹介してください
友人の結婚パーティの司会をさせていただいたことをご紹介します。最初は30名程度の結婚パーティの予定だったのですが、1か月もたたないうちに150人に人数が増え、会場も公民館からホテルに変更になってしまったのです。
一瞬自分のキャパオーバーを感じてお断りしようかとも考えましたが、何よりも大切な友人からの依頼でもあるのでそのままお引き受けしました。恩師の先生からアドバイスをいただきながら会場での打ち合わせを重ねて、原稿を何度も作り直して本番に臨みました。
他の仕事と同じように、司会の仕事も準備で8割決まります。
それだけ綿密に作りこんだ原稿を用意したのですが、当日は原稿にないアドリブが自然と出てきました。友人でもある新婦のことをよく知っていたこともあり、心からのメッセージがアドリブとして溢れてきました。それを司会者として伝えることができたことが何よりも貴重な経験となり、何よりも依頼者にとても喜んでいただけたことがとても嬉しかったです。
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